ヨガを練習し始めた時のことを振り返ると、当時はゆっくりとした練習を多くしていたことを思い出します。シャヴァーサナやリストラティブのポーズなどを中心に、とにかくやりすぎないようにしていた記憶があります。当時はそのようなゆっくりとした練習を心身が必要としていたからでしょう。マラソンやサイクリング競技で体を酷使していたので、ほとんどのアサナが難しく、横になることが自然と心地よく感じられました。
このリラックスした練習法が実は私自身の上級の練習に役に立っていたことに当初は気づいていませんでした。
一般的に上級といわれるヨガの練習は難易度の高いポーズをこなすことだと思われがちです。しかし、それは身体能力、若さ、そしてハードな練習を毎日続ければ可能です。上級の練習というのは逆に、より根本的なところに鍵があります。それがマインドフルネス。
良質なヨガの練習とは何だろう?そしてヨガツリーにできることは何だろう?ということを、特にこの一年考えてきました。1990年代以前に成人した人は、今のライフスタイルが目まぐるしく感じているのでは?仕事や家庭を持ち、またはヨガスタジオを経営していれば、日々の忙しさから逃れることはとても困難です。ライフバランスを保つために、忙しさから開放してくれることこそヨガの役割なのではないでしょうか?
決してアクティブなハタヨガの練習が必要ないと言っている訳ではありません。瞑想では得られない体を鍛え、養うベネフィットがありますので、とても価値のあることです。ただ、ときにはリラックスした状態で静けさに浸ることや動きを減らして精神的な余裕をつくる練習を持つことも大事なのです。
そういったことを考え、スタジオのスケジュールを見直そうと考えています。まずは久美子先生のマインドフルヨガを週2回開催し、実紀子先生のリストラティブヨガも回数を増やしていく予定です。また、年末までに朝のプラナヤーマクラスをはじめる予定です。
リストラティブヨガやマインドフルネスを取り入れたヨガを練習されたことのない方には、ボディとマインドを回復させるクラスを体験する良い機会となります。