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David BRISSON
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私の見解:ヨガにおけるケガ
2015.02.12 - BLOG

ヨガは4千年ほどの歴史があるスピリチュアルなプラクティス(修行法)です。と同時に、今では世界中に波及し、数十億ドルにものぼるビジネスへと成長しています。この二つの現実の間に、議論を招く深い溝が存在します。

その溝は、ヨガにおけるケガです。医学界でも「ヨガは本当に安全?」と疑問視されるほど議論にあがっており、その背景にはヨガの練習のせいでケガをしてしまったというケースが世間で増えている事実があります。米国では救急治療を要するほどのケガが近年急増しており、運動不足な現代人にとっていかにヨガが(特に身体能力を要するモダンなスタイルのヨガ)危険であるかということが医師の証言のもと、レポートされています。このような世間的な動きから、インストラクターに対し生徒が訴訟を起こしてしまうケースも米国では少なくなく、ヨガのインストラクターは賠償責任保険に加入することが黒いストレッチパンツを履いて教えることのように、大事に発展しつつあります。

この議論は、2012年「ニューヨーク・タイムズ」紙に登場した、科学ジャーナリストとして活躍するウィリアム・J・ブロード記者による記事、“How Yoga Can Wreck Your Body”によってさらに火がつきます。この記事をもし読んだことがなければ、一度は読んでおく価値があると私は思います。だからといって、この記事が正しい調査に基づいた、役に立つ記事だとは思っていません。あくまでも、この記事からヨガとそのリスクにおける論点が明らかになっていると思って紹介しています。

ブロード氏が述べるようにヨガにおけるケガについて、ほとんどの人が無知であるという事実に私は共感します。ただし、この記事は扇情的ジャーナリズムの境界線にあるとも感じています。この記事はブロード氏著書の「ヨガを科学する―その効用と危険に迫る科学的アプローチ」が出版されるちょうど一週間前にニューヨーク・タイムズ紙で掲載されましたが、そもそもの意図は議論を呼ぶために紹介されたのです。この記事は本の一部の梗概であり、ヨガ界にちょっとしたスキャンダルのような騒ぎを湧き起こすことを目的に編集されています。それでも、一度は読んでみることをおすすめします。この記事は、ヨガの練習が導くケガに焦点をあてた上、この業界において一般的に謳われている様々な効能効果が不実であることも明らかにします。どちらにせよ、議論する価値のあるトピックです。

“How Yoga Can Wreck Your Body”の内容はニューヨークでの著名なヨガ・インストラクター、グレン・ブラック氏とのインタービューが中心です。ブラック氏はヨガ・インストラクターとして何十年という経歴を持ちながら、自身の練習が手術を要するケガへ導いてしまったことを告白しています。ブロード氏はこの証言を基に、ヨガがリスクやケガを伴うことを述べていますが、ブラック氏の言葉から私はヨガは多面的に理解した上で、意識を持って練習すべきと解釈した方が正しいと思います。ハフィントンポストに掲載されたブラック氏のインタビュー(http://www.huffingtonpost.com/eden-g-fromberg-do/yoga_b_1202465.html)にはケガの要因やその付き合い方、そしてヨガに対する彼自身の見解について述べられています。

ブロード氏の記事を読んだ後は、それに纏わる他の方の意見をみてみるのも良いでしょう。Googleに“How Yoga Can Wreck Your Body”と打ち込んで検索すると、何百というブログやyoutubeビデオが出てきます。個人的にレスリー・カミノフ氏の総合的評価が一番良いと思います。(http://www.youtube.com/watch?v=ESMGLAbYiDs)ブロード氏の記事を厳しく批判したヨガインストラクターもいれば、今までに知らなかったことに気づかされたと、その逆の反応を示す人もいます。ガーディアンの記事(http://www.theguardian.com/lifeandstyle/2012/jan/14/yoga-can-damage-body-row)ではヨガに精通しない人の見解を伺うことができます。

ブロード氏は「ほとんどの読者から称賛の声をいただいたが、中には批判的なリアクションもあり自身のショックを隠せない」と主張しました。彼の意見は数々のインタビューで確認できますので、興味があればこちらの記事をご覧ください。

(http://recoveringyogi.com/questions-for-william-j-broad/) (http://www.elephantjournal.com/2013/01/improvement-by-uproar-the-science-of-yoga-william-j-broad/)

記事“How Yoga Can Wreck Your Body”とそれに関連する記事やビデオを紹介してきましたが、これらを通してヨガの練習が原因で起こりうるケガに対するさまざまな見解が確認できるのと、合わせて一般的に謳われているヨガの効能効果を客観視できるようになるはずです。

“How Yoga Can Wreck Your Body”を読むことをおすすめしましたが、「ヨガを科学する―その効用と危険に迫る科学的アプローチ」を読むことは同じようにおすすめできません。またの機会にこの本の書評を書くかもしれませんが、今言えることは1つ:ヨガへの理解やご自身のプラクティスを深めることが目的なのであれば、この本は逆に混乱を招くということです。

3年前にこの記事が掲載されてから議論はだいぶ落ち着きましたが、ヨガのケガについてはまだまだ議論が始まったばかりです。ヨガを練習されているすべての方が、ヨガの練習に伴うリスクやケガについて認識しておくべきです。リスク(失うもの)よりもベネフィット(得るもの)の方が多いとは思いますが、ヨガを多面的に理解をしたうえで練習した方が、一生涯つづけられるプラクティスをご自身で築けると私は信じています。

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